胃のトラブルを防ぎ胃腸の調子を整えるためにできることを、毎日の習慣にすることが大切です。
今回は胃腸の調子を整える食事と習慣について解説していきます。
胃腸の不調となる原因
胃腸の不調その引き金となる主要因はこちらの7つです。
暴飲暴食・アルコールの飲みすぎ・カフェイン飲料の飲み過ぎ・不規則な食事時間・喫煙・ストレス・ピロリ菌です。
そのままにしておくと急性胃炎になりますが、消化のよいものを食べて安静にしておけば数日で回復します。
慢性胃炎になると胃もたれ、食欲不振、吐き気、げっぷ、腹部膨満感の症状として現れます。
さらに放置すると胃がんのリスクや他の病気も発症しますので、早めの検査をおすすめします。
食べ物で胃腸を元気にする
腹痛や下痢、胃もたれの症状など胃腸の不調は生活習慣と深い関わりがあります。
まず胃にやさしい食べものを積極的に摂っていきましょう。
代表的なものを例に挙げます。
大根、かぶ、ニンジン、じゃがいも、かぼちゃ、ほうれん草、白身魚、鶏ささみ、豆腐、納豆、ヨーグルト、パン、お粥、雑炊、うどんです。
食物繊維が多くなく、胃に負担をかけない食べ物となります。
次に胃や腸にとって良くない食事について知っておきましょう。
胃腸が弱っているときはアルコールやカフェインを含む飲料は控えましょう。
コーヒー・紅茶・玉露入り緑茶、冷えた飲み物や炭酸飲料などは胃腸を刺激してしまいます。
おすすめは、あたたかい汁やスポーツドリンク、果物のジュ-ス。
ミネラルとビタミンをエネルギー補給するのにも役立ちます。
食物繊維の豊富な食べ物は、栄養素を吸収するスピードが早く負担になり疲れやすくなります。
胃腸を休ませる時は、食物繊維の多い食品である、ごぼう、さつまいも、きのこ、海藻は控えます。
このような野菜を食べる時は、細かく切ったり、よく噛んで食べるようにしましょう。
さらに脂っこい食べ物は胃もたれの原因になります。
脂質により腸で消化吸収を促すホルモンが出ると、胃の運動を抑える作用もあるので胃に食物がたまることになります。
したがって脂質は、消化吸収に時間がかかってしまうので、胃に負担となるのです。
消化のいい調理方法と工夫
調理方法でも、揚げたり炒める場合は油が多くなってしまいますので、煮る・蒸す・茹でるを基本に改善すると良いです。
胃を刺激する食べ物も、胃の粘膜を刺激して胃酸が多くなり、胃を荒らすことになります。
特に、辛い食べ物や、塩味の強いもの、酸味の強いものは避けるべきでしょう。
やわらかく加熱できる食材は消化に良いです。
ご飯の場合はお粥にする、野菜は生のサラダではなく温野菜にする。
コンビニでもレトルトのお粥や雑炊、煮込みうどんなども手軽に買うことが出来ます。
胃腸の調子が悪いときの、食事のリカバリーはとても大事です。
またよく噛んで食べることで、唾液が出ますので消化を助けてくれます。
胸焼け・胃もたれ・食欲不振は、食事に、パセリ、しょうが、シソなどの薬味を入れてみるのもおすすめします。
薬味は食欲を増進させる効果があります。
胃炎や胃腸虚弱など慢性的な症状の場合は、体質改善で漢方薬を処方するのも有効です。
レバコールはミネラル、強肝成分、ビタミン、アミノ酸、生薬が配合されており、慢性的な胃の調子にも効きます。
若甦や六君子湯などの漢方も栄養障害や食欲不振、消化不良、胃痛を緩和してくれます。
食事の時間とリカバリー
夜に睡眠を取る時間は本来は胃を休めるためです。
しかし夜遅い時間に食事をして胃に食物が残っていると、ゆっくりと消化を続けることになり胃には大きな負担となるのです。
そうなると体が休まりませんので睡眠の質も落ち、翌日の胃もたれの原因にもなります。
ですから夕食は、寝る3時間前にはとるように心がけましょう。
夕食が遅くなる人は、夕方におにぎりなど少量の軽食をとっておくのがおすすめです。
食べてすぐに寝てしまうのは胃に負担がかかりますが、少し横になる程度でしたら消化を助けるのに有効です。
右側を下にすると胃は右に曲がっているのでスムーズに消化し腸に流れます。
胃が不調の時は体を休めることも大切ですが、気分転換でストレス解消も必要です。
胃のマッサージやストレッチ・体操なども胃が刺激されて効果的ですし、ウォーキングなど日常的にできる運動をしていきましょう。
胃腸を冷やさない方法
お腹の冷えは胃腸の機能低下のサインとなります。
特に「内臓型の冷え症」で下腹部を触ると冷たい、腸が冷え便秘や下痢になる、疲労が溜まりやすい人は温める必要があります。
お腹の冷えを解消する方法をご紹介していきます。
お腹の中から温める方法としては、暖かい食べ物や飲み物をとる、体を温める食材(ショウガ・唐辛子・いも)などがあります。
そしてお腹の外から温める方法は、腹巻きやカイロで温めたり、温めのお湯にゆっくり入るのも効果的です。
腸などは骨盤の周りの筋肉を鍛えるのも有効ですので、骨盤周りの筋肉である骨盤底筋群を鍛えます。
肛門に力を入れ10秒保つ程度の運動でも効果的です。
ストレスでも内蔵を冷やすことがあります。
ストレスになると内臓血流が低下していきますから、内臓の働きが弱くなると、お腹の冷えてくると考えられています。
ストレス解消と内臓筋肉を強化するための運動習慣を同時に心がけたいです。
腹式呼吸の胃腸への効果
腹式呼吸を行うと横隔膜が上下に動きますので、同時に腹部の胃腸が刺激され活発になります。
腹式呼吸で内蔵マッサージ効果がありますし、体の中の気の流れを良くしてくれます。
気の流れが良くなれば全身への血流も流れが良くなるということです。
呼吸の仕方は鼻から息をゆっくり深く吸い肺を大きくして、吸うときの倍の時間をかけて吐いていきます。
この呼吸法で副交感神経の働きが活発になりますので、リラックスすることができます。
日常生活でも腹式呼吸を習慣化することが出来ますので取り入れていきましょう。
胃腸に負担がかかることをやめて、逆に胃腸の調子を整える習慣を実践していけば、慢性的な胃腸の症状なども改善できます。
胃腸の不調が原因で疲れが出てくると他の病気も併発してしまいますので、胃腸のシグナルは少しでも見逃さないように注意しましょう。